―ある日―
駅を出て、ダラダラ歩く。

今日はまだ時間がある。

ゆっくり行こう…。

「……!?」

公園の近くの道路脇に何かアル。

よく見ると、猫の死体だ。

「…………」

車に轢かれたのか、口から舌とか出してる。

「………」

鞄を掛け直して抱き上げる。

「…………」

公園に入って植木のとこに置く。

「……」

あたりを見回して、砂場から誰かのシャベルを持ってくる。

サクッ ザクッ

植木の空いてるとこに穴を掘る。

「………」

少し土、硬いな。

ガズッ ザクッ

「…………」

ほぐしながら掘る。

「……」

やっと掘れた。

「………」

猫を抱き上げて、穴に入れる。

「……………」

………可哀相にな。

サク サク

土をかける。

「………」

これで静かに寝れるだろ……。

パンパンッ

土を払う。

「……じゃあな」

砂場にシャベルをほおって、公園を出た。
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