―ある日―
「」

耳をそばだてる。

…………ッ

パタンッ

…………っ

来た!!

ついに来た。

笑いが込み上げて来る。

あいつは普段、車に乗っている。

だけど、飲んだ日は、

律義にもタクシーで帰って来るんだ。

車を置いて。

…………ッ

「ククククッ」

口を押さえる。

笑いが、笑いが止まらない。


ついに来た!!

これを……

この時を待っていた。

あいつは酒好きでは無いから、

「~~…フゥ」

長かった…。

本当に長かった。

「~~~…ふ~」

深呼吸をして。

ベッドに座ったまま……



オレは母さんの帰りを待った。
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