私の親友






 「ヒヒッ……キヒャヒャッ……」


 暫くすると、頭が狂った獣みたいな気持ち悪い笑い声が聞こえて、目を開けた。



 「!!?」




 石畳の歩道が赤黒く染まってる。


 その上に、腕と脚が合計四つと、頭と胴体と足が二つ、鮮血を吹き出しながら転がってた。



 これは……



 「父さん……?母さん……?」



 身体の力が抜け、血塗れの歩道にへたり込む。


 ビチャっと、脚に血が付き、靴下に染み込んでくる。


 「……」


 通り魔はやっと私の存在に気が付いたらしく、足早に去っていこうとした。


 ―――許さない。



 ―――逃さない。






 私は切られた父さんの腕からスタンガンを持つと、力任せに通り魔にめがけて投げた。


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