君のいいところ、1つしか思いつかない。
「お前、サボってんなよ!」
球技大会の社会科資料室。
仲のいい女の子4人と一緒にいたところを、クラスの男子に見つかった。
面倒だなぁ、と眉を下げる。
「俺が出るよりやる気のある人が出た方がいいんじゃない?」
バスケで走って汗をかくより、ここで女の子たちとイチャイチャしている方がずっと楽しい。
そんな俺の心を読み取ったのか、困ったように
「うーん、やっぱ無理かぁ…」
と呟く。
うん、無理だから他当たってくれるかな。
「どうすっかなぁ…
E組割と強そうなんだよな…」
…ん、待って。
今。
「E組って言った?」
女の子の髪を撫でる手が無意識に止まる。
「え?ああ、次の試合はE組だよ」
E組って、篠宮のクラス…。