君のいいところ、1つしか思いつかない。






「蓮っ」



篠宮に渡ったパス。


ゴールに向かった篠宮と、それを見つめる紗月ちゃんが同時に視界に入った。





「…っ、」






それが、無性にイラついて。

篠宮なんかに、入れさせない。



篠宮ばっか見てないで、こっち見ろよ…。





ゴールに向けられたボールに走って、思いっきり奪った。


そして反対側のゴールにドリブルをして、リングを通ったボール。





きゃあああっという歓声の中に紗月ちゃんを探してしまう。



何で、こんなに好きになる予定じゃなかったのに。






< 140 / 296 >

この作品をシェア

pagetop