君のいいところ、1つしか思いつかない。
「晴、めちゃくちゃカッコよかったよー!」
「ねえ、聞いてる?
どこいくのー?」
キャーキャーと俺を囲む女の子も、今日ばかりは本当に邪魔で。
「ごめん、疲れたから1人で休ませて」
精一杯の笑顔を作っても、その作り笑顔に気づく人はいない。
「じゃあまた後でねー」
と言って体育館に戻って行ったみんなに、ホッとする。
「あー、どうすっかなぁ」
キラキラした太陽に目を細めながら、空き教室を探した。