君のいいところ、1つしか思いつかない。
「岸田さんちょっといい?」
イライラが収まらないままポッキーに手を伸ばしていると、目の前に立つ派手な女の子。
晴の周りで見たことがある気がした。
「…何?」
思いっきり睨まれてるのは分かっていても、あたしもイライラしてるわけで。
「ちょっと来てよ」
「…嫌」
無視してもう一度ポッキーを掴むと。
「いいから来てよ、少しくらいいいでしょ」
思いっきり睨まれて、渋々席を立つ。