君のいいところ、1つしか思いつかない。
プレイボーイ
「おはよー」
はーちゃんたちに言って教室に入ったつもりだったのに、真っ先に
「おはよ、紗月ちゃん」
と言ったのは、結城くん。
何でうちのクラスにいるんだろう。
昨日の一件ですっかり結城くんが苦手になったあたしは、結城くんが座っている席を通り過ぎて自分の机にバッグを置いた。
「あれ、晴と紗月って知り合いだったっけ?」
「ちが…」
「昨日仲良くなったんだよね♪」
はーちゃんの質問に否定しようと振り返ると、被せられた言葉とムカつくくらい整った笑顔。
「…」
否定するのも面倒になって、再び結城くんに背を向けた。