君のいいところ、1つしか思いつかない。
お店のワゴンに並ぶ、カラフルなアイス。
…どれも美味しそうで選べない。
「紗月ちゃんどれにする?」
「うーん…レモンシャーベットかチョコミント…」
どっちにしようかな、と考えていると。
「レモンシャーベットとチョコミントください」
お店の人にそう注文した晴に、びっくりして顔を上げる。
「え、」
「半分こ」
ニッと笑う晴は、どう考えたって女の子の扱いが上手だと思う。
だって、一緒にいてこんなに幸せな気分にしてくれる。
だけどそれが不安でもあって。
「ありがとう!」
…他の女の子にも、こんなに優しくするのかなって、少し切なくなった。