君のいいところ、1つしか思いつかない。





公園のベンチに座って、レモンシャーベットをひとくち食べる。




「おいしい!」




爽やかなレモンの味が、口の中で溶けていく。






「はい、あーん」


「えっ」




目の前に差し出されたチョコミントアイスのスプーン。


恥ずかしくて赤くなるあたしを、意地悪に笑いながらスプーンを持っている晴。





「じ、自分で食べれる…」


「んー?聞こえない」





聞こえてないわけないのに、意地悪。





「っ、」




思い切って口を開けると、口の中にチョコミント。




ドキドキうるさい心臓のせいで、味がわからない。





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