君のいいところ、1つしか思いつかない。
「まあとにかく、花火大会頑張りなさい」
そう言って目の前に差し出されたのはファッション雑誌の浴衣特集のページ。
「今までの彼女からして、晴の好みはこの辺だよ」
はーちゃんが指差すページには、白地にピンクの花柄の浴衣を着た、可愛いモデルがふわっと笑ってる。
「えぇっ!?無理無理!」
こんな可愛いのキャラじゃないし、着れない!
慌てて首を振る。
「晴に可愛いって思われたくないの?」
「う…」
「普段とのギャップにクラっとさせたくないの?」
「さ…せたい…です…」
「メイクとかも手伝ってあげるから」
そう言って笑うはーちゃんに抱きつく。
「ありがとうはーちゃん様!」