君のいいところ、1つしか思いつかない。
ジュースを買って、ボーリングのレーンに向かう。
上の方にある画面には、チャラ男とお姫様♡の文字。
「もうめちゃくちゃ恥ずかしいよこれ…」
笑いながらそう言うと、紗月ちゃんが先に始めたんでしょ、と笑い返してくれた。
「じゃあ俺からな」
重そうな球を持って、投げた球は勢いよく右に逸れた。
「っはは、ガーターじゃんカッコ悪〜」
ボーリングとかデートで来たらストライク決めてそうな顔してるくせに。
「い、今のはハンデあげようと思ったんだよ、お姫様」
慌てて言うけど、どうだか。
「言っとくけど、あたしボーリングめっちゃ上手いよ?」
そう言って球を持ってレーンへ。