君のいいところ、1つしか思いつかない。
「あー、楽しかった!」
あたしが圧勝したスコアの紙を手に、ボーリング場を出た。
「こんなに負けるっておかしくない?」
納得のいかない顔で紙を眺める結城くん。
「ね、ハンバーガー食べたい」
動いたらお腹が空いて、目の前にあるファストフード店を指差す。
「いいけど…もっとオシャレなとこじゃなくていいの?」
「えー、だめ?」
「いいよ」
だって、オシャレなお店とか分からないし。
ああでも、デート慣れしてる結城くんだから可愛いお店とかたくさん知ってるのかも。
連れてってもらえば良かったかな、なんて思いながらチーズバーガーを食べる。