君のいいところ、1つしか思いつかない。





「えっ、どうしたの」





目を丸くしてあたしの前に立っている篠宮くん。

篠宮くんのこんなに驚いた顔は初めて見たかもしれない。


…あたしが勉強してるのがそんなに驚きですかね?



「数学がね、追試なの」


「…あぁ」



妙に納得したような顔をされて、複雑な心境。





「教えようか」


「えっ…いいの!?」


「…どうせ全然分からないんでしょ」


「う、うん…」





まさか、篠宮くんに勉強を教えてもらえるなんて思ってもみなかった。



数学大好きになれる気がする!!!






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