【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
そう言いつつも、「いちごのパフェひとつ」と頼んでくれる岬は優しい。
席について、向かい合って座った岬と、気まずさで視線が合わせられない。抜け出した私に、わざわざついてきてくれたのに。
「あの……ごめん、ね」
「なんで謝んだよ」
「わざわざ、ついてきてくれたのは私をひとりで出歩かせられないからでしょ?」
「何言ってんのお前。
俺はお前だからついてきたに決まってんだろ」
暗い顔してんな、とおデコをぱちっと弾かれた。痛……。女子相手に遠慮なしのデコピンってどうなのよ。
「んで?
なんで、お前逃げてきたわけ?」
「……乃唯の言葉を、聞きたくなくて」
「あー、あいつお前のこと好きだろ」
「……は、」
待って。あの、岬って私のこと好きなのよね?なんでこんなに余裕気なの?というか。
「知って、たの?」
「あー、たぶんあいつら言わないだけで気づいてる。
つか、気づかない方がおかしくね?」