【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-



そう言いつつも、「いちごのパフェひとつ」と頼んでくれる岬は優しい。



席について、向かい合って座った岬と、気まずさで視線が合わせられない。抜け出した私に、わざわざついてきてくれたのに。



「あの……ごめん、ね」



「なんで謝んだよ」



「わざわざ、ついてきてくれたのは私をひとりで出歩かせられないからでしょ?」



「何言ってんのお前。

俺はお前だからついてきたに決まってんだろ」



暗い顔してんな、とおデコをぱちっと弾かれた。痛……。女子相手に遠慮なしのデコピンってどうなのよ。




「んで?

なんで、お前逃げてきたわけ?」



「……乃唯の言葉を、聞きたくなくて」



「あー、あいつお前のこと好きだろ」



「……は、」



待って。あの、岬って私のこと好きなのよね?なんでこんなに余裕気なの?というか。



「知って、たの?」



「あー、たぶんあいつら言わないだけで気づいてる。

つか、気づかない方がおかしくね?」



< 117 / 368 >

この作品をシェア

pagetop