【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
「ったく。
それに、心響がお前を受け入れなかったとしても、だ」
「ちょっ、私のパフェ……っ!
なんで先に食べちゃうのよ!」
「お前が食べねーから。
あと金出すの俺だって理解しとけよ」
一口パフェを食べた彼は、「あま……」と顔をしかめる。ざまぁ。
「──俺が、いるだろ」
やっと一口パフェを食べようとしていた手が止まる。いま、なんて言った?
「お前がもし心響にいれなくても、
俺がお前の居場所になってやるから」
ふいっと、顔をそらす岬。顔はそむけられているけれど、耳が赤くて思わず笑ってしまう。──私の居場所、ね。
「ふふ……悪くないわね」
「………」
「あなたが居場所になってくれるのも。
だけど、あなたと付き合わないわよ」
パフェを口に運ぶと、クリームの甘さといちごの甘酸っぱさが口に広がる。うん、美味しい。
「お前さ、本気で俺が色々心配してやってんのに、随分余裕だよな」
「ええ。だって私、早ければ卒業してすぐに嫁入りするんだもの」