【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
「……は?」
「だから、心配しなくとも私をもらってくれる人が──」
「誰だよ」
「……怒ってる?」
「ああ、怒ってる。お前、なんでそうやって自分の人生無駄にすんの?そんなに簡単な人生なら俺にくれてもいいだろ」
私に好きだと言ってくれたあたりから、
岬はやけに私に全力でぶつかってくれる。
「家のためなら、俺だって努力する。
──だから、簡単に捨てんな」
「捨ててないわよ。相手、和泉なの」
和泉なら、いいや。って。
ただそう思ったから、彼との結婚を受け入れたわけで。私だって、色んなものを投げ出したわけじゃない。
──むしろ、嫌ってほどに背負ってる。
「また和泉さんかよ……」
「仕方ないでしょう、いとこなんだから」