【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
黙々とパフェを口に運びながら、淡々という私に、岬がため息をつく。
「いとこ、な……本気かよ」
「何が?」
「互いにいとこだと思ってたら、
あんな風に接したりしないだろ」
「いとこよ?大事な」
「……和泉さんの片思い、か」
ぼそりと岬がつぶやいて。そして手を伸ばしてくるから衝動的に目を閉じると、彼の指が唇の近くに触れた。
「み、さ」
「黙ってろクリームついてんだよ」
指で掬うようにそれを拭った彼が、私の口元から指を離す。それにほっとして、目を開けたら。
「やっぱ甘いな」
「っ、」
拭った指についたクリームを、彼が舐めたから。なんだか恥ずかしくて、視線が泳ぐ。
困った。──最初とは別の意味で、彼と目が合わせられない。