【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-



黙々とパフェを口に運びながら、淡々という私に、岬がため息をつく。



「いとこ、な……本気かよ」



「何が?」



「互いにいとこだと思ってたら、

あんな風に接したりしないだろ」



「いとこよ?大事な」



「……和泉さんの片思い、か」



ぼそりと岬がつぶやいて。そして手を伸ばしてくるから衝動的に目を閉じると、彼の指が唇の近くに触れた。




「み、さ」



「黙ってろクリームついてんだよ」



指で掬うようにそれを拭った彼が、私の口元から指を離す。それにほっとして、目を開けたら。



「やっぱ甘いな」



「っ、」



拭った指についたクリームを、彼が舐めたから。なんだか恥ずかしくて、視線が泳ぐ。



困った。──最初とは別の意味で、彼と目が合わせられない。



< 122 / 368 >

この作品をシェア

pagetop