【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
「………」
「キス、よけなかったってことは
それを受け入れてるからじゃねーの?」
「……私、きっと好きになれない」
「好きにさせるまでだろ。
それは男の仕事。だからお前は愛されとけ」
「………」
「キスはしたけど。そんな、いきなりお前のこと取って食ったりしねぇから」
「……うん」
でも、普通にこれでよかった気もする。岬は私に優しくしてくれるし、こうやってそばで私のことを支えてくれる。
いまの私にとっては、それが何よりも安心できる要素だから。
「いきなりってことは、
いつかはそうするつもりなの」
「ばーか、言葉のあやだっつーの。
お前が好きになるまでは、絶対に手なんか出さねぇよ。つか出したらほかのヤツ(主に和泉さん)に殺されるから」
また伸ばされた岬の手が、優しく髪を撫でて。思わず目を細めると、「猫みたいだな」と彼が微笑んだ。
「……今日は俺んとこ泊めてやるから」
「え、岬のところに泊まるの?」