【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
10.向き合うことは
「──あ、そうだ。
さらっと流したけど、岬がどうしたの?」
「え」
やばい。直感的にそう思った。思わず口走ったけれど、付き合ったって言ってもいいんだろうか。
「だって、岬のおかげで──」
「──付き合うことになった」
稀沙の声を、遮って。
落ち着いたように、岬が告げた。
「え、」
「まじで~?」
みんなが驚いたように私と岬を見比べてくるから、こくりと無言で頷く。
「あ、あのね……
さっきはごめんなさいっ」
あの場を逃げてしまったこと。謝ると、彼らは「別にいいよ」と気にしてなさそうに許してくれた。
──そうだ。もうひとつ、言わなければならないことが私にあるじゃないの。
「乃唯っ、」