【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
「じゃ、羽歌ちゃん行こうね」
「だめだ」
「羽歌ちゃんが決めてくれればいいよ」
葉月さんと、岬にじーっと見つめられる。どうやら、決定権は私ということで決まりというらしい。
「え、と……
3人で行くとかじゃ、ダメですか……?」
私の応えに、きょとんとするふたり。
それから、「んじゃあ仕方ないし」とでもいうように、3人で行くということで納得してくれた。
「じゃあ、晩ご飯までにはちゃんと帰ってきてね。
何かあったらいけないから、岬と羽歌ちゃんはお酒飲んじゃダメよ?」
──すこし、お茶をしたあと。岬のお母さんに見送られ、3人で家を出る。
バーは、そう遠くないらしく、会話しながら3人で歩いていくことになった。
「羽歌ちゃんって、
和泉のいとこだったっけ?」
「ご存知なんですね」
「うん。この間オーナーが言ってた」
とてつもなく失礼になるのだけれど、和泉の代ってみんな暇なんだろうか。いや、オーナーが働いてるのはわかってるけど。
──それにしても、みんな暇してる気がする。