【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
「和泉って、色々口うるさいよね」
「まぁ、確かに……」
「でも、面倒見はいいと思う」
「そうですね」
じゃなきゃ、私のことを泊めたりしてくれないだろうし。強引に押しかけても、和泉はいつも泊めてくれる。
──だから、突き放されたことが、すこしばかり苦しくて。
「面倒見いいからさぁ、
彼女できた時にしょっちゅう押しかけられて。深夜に迎えに来てくれとか、予定ドタキャンとかひどかったんだよね~」
──え?
「和泉……彼女、いたんですか?」
「あれ?知らなかった?
あー、でも2年ぐらい前だからなー」
2年前、も。しょっちゅう私は和泉の元に行っていたけれど、彼女と会ったこともない。
それどころか。
「和泉は秘密主義者だもんな~。
彼女できたときも、別れてから俺らにいたこと教えてくれてさぁ」
和泉と、そんな話したこともない。