【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
「あらー。
ま、岬はハチに一番懐いてるからね」
「そうなんですか?」
「うん。昔っからハチのこと大好きなの。
羽歌ちゃんは、ハチとはじめましてなんだよね」
さり気なくエスコートされて、席につく。その隣でハチさんに話しかける岬。ハチさんは、乃唯と雰囲気が似てる。
とても、落ち着いてるから。
「で、今日は姫も連れてきたのか」
自然と、安心できる気がする。
「姫というか、
身代わりの姫……なんですけど」
「ああ、知ってる」
「羽歌」
岬に名前を呼ばれて、ハチさんへと視線を向ける。そして、いつもと変わらない笑みで。
「はじめまして。神無月羽歌です」
「ああ。八尾 修(はちお しゅう)だ」
「〝ハチさん〟って、
名字から来てるんですか……」