【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
よく考えたら、確かに名前から〝ハチ〟って難しい気もするわよね。
「うちの奴らが、巻き込んで悪いな。
不注意で、怪我もさせかけた」
「あ、大丈夫です……
それぐらいの覚悟はあったので」
守ってもらえるだなんて、初めからそんなこと思ってなかった。実際、乃唯には守ってもらったわけだけど。
「ふっ。なるほどな。
──もう、自分の生きる道を知ってんのか」
どきりと、心臓が音を立てた気がした。
「〝神無月〟……
よっぽど、心響の幹部よりも強いな」
──それが、どういうことなのか。
自分の中で、どうにか呑み込んで彼の言葉の意味を努力しようとするけれど、どうも理解できなくて。
「褒めて、ますか……?」
「ははっ、訊かれたら微妙なとこだな。
半分は褒めてる。──半分は、」
ハチさんが、目を細めた。
「不憫だな、と思ったよ」
正直な彼の気持ちを聞いて、痛いぐらいに納得できた。さっきの言葉の意味を、呑み込めた。