【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
「こーら。
女の子は誰でもかわいいんだから、自虐はダメだよ?」
ふわりと笑って、私の頭を優しく撫でるオーナー。フェミニストらしい言葉だけれど、自然と頷いてしまうのは彼の雰囲気のせいかもしれない。
「オーナー。なんか食うもんねーの?」
「お前は先代を敬えないのか」
「ハチさんなら敬ってる」
「アイツはほんとにすげぇもんな……
って、違うだろ。俺も敬えよ」
オーナーはそう言いつつも、岬にサンドイッチを出してあげてる。ちなみに私にも出してくれた。
「金は全額お前から請求するから」
「はぁ?」
「お前はお姫さまにも奢れねぇの?」
「……チッ」
「あ、の……
それぐらい私も自分で払いますから」
「いいのいいの。
男ってカッコつけたい生き物だから」
ふふっと笑ったオーナーに嗜(たしな)められて、渋々頷く。岬も何も言わないし、これは素直に甘えたほうがいいんだろうか。