【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
「で、岬の誕生日プレゼントを選んでるときにね……?
たまたま、すこし前に友達に頼まれて仕方なく行った合コンで知り合った男の子とばったり出くわして」
「その彼、私に気があったらしいんだ」
「もちろん彼氏はいないってことで合コンに参加してたから、彼氏いるって言ったらしつこく岬のこと聞いてきて……」
──〝中学生って、バレちゃったの〟
「そしたら、友達に言われたくなかったら付き合えって言われて」
「ん、なの……脅しだろ……」
言葉が崩れていく。この話を聞いていたら、どうも澪が浮気してたようには聞こえてこなくて。
「私……プライドを選んだんだ」
「………」
「友達に中学生と付き合ってることを知られたくなくて、彼を選んだ。
ただ、彼を選ぶから岬の誕生日に引っ越しするまで待ってって、お願いしたの」
──じゃあ、あの日。澪は。
「わかったって言って、彼は私が引っ越すまで岬とのことに関わってこなかった。
でも、もし約束を守らなかったら、彼があなたを傷つけるかもしれないって思ったの」
澪は、俺のために。
「それで、あの日。──岬の誕生日。
あなたが来てくれたのがどうしようもなく嬉しかったのに、もし彼と出くわして何か岬が傷つくようなことをされたらどうしようって、突き放した」