【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
は、と、乾いた笑い声が部屋にこだまする。
「……澪。俺はさ、」
──俺、は。もし、澪と同じ立場だったとしたら。きっと、澪を選んでた。
「俺の想いは、プライドに負けるほど軽くねぇんだよ。あの時の澪への気持ちも、いまの〝あいつ〟への気持ちもな」
「み、さき」
「──俺のこと、好きじゃなかったんだろ?」
ぴくりと、澪の肩が揺れた。ああ、やっぱりな。なんとなく、わかってたんだよ。だって、俺らの関係がそんなに上手くいくはずない。
「ごめんな、澪」
「な、んで謝るの……?
傷つけたのは、」
「澪は、俺に幼なじみを続けて欲しかったんだろ?」
「っ……」
澪の表情が泣きそうなほどに歪んだ。──図星、だろうな。幼なじみやってたんだから、それぐらいはわかる。
「俺をふったら、幼なじみじゃいられなくなる。そばにいられなくなる。
でも澪は幼なじみとして俺を好きだったから、それは嫌だった」
もう、いい加減素直になればいい。俺も澪も、事実が絡まったままじゃお互いに終わらせられないままになるんだから。