【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
「……岬」
羽歌の声が、耳元で聞こえる。割と早く話は終わって解決したはずなのに、羽歌の反応が怖いだなんて笑える。
「私のために、そこまで必死になって向き合ってくれてありがとう」
「……羽歌」
顔を上げると、羽歌がくすっと笑って、それからぎゅっと抱きしめてくれるから。
「あー、も……」
──すげぇ好き。
言いたくなったけど、オーナーがいるから断念した。その代わり、羽歌の肩に顔を埋める。
ぽつっと「ここでイチャつくなよ」って聞こえたけど、俺の事情もあってか、特にうるさく言われることはなくて。
「私、ちゃんと向き合う覚悟は出来てるから。
──羽紗とも、向き合うって決めてるから」
「……ああ」
「だから、そばにいてね」
そう言った羽歌を今度は俺が強く抱きしめて。心の中で、羽歌を守ると誓った。
【岬sideend】