【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-



「……ああ。わかった」



「うん、ごめんね」



「いや。

つか、咲乃と夕咲も来てんだろ?」



「ああ、そうなのよ。羽紗。

悪いけれど、下の休憩室にふたりがいるから、呼んできてもらってもいい?」



「うん、呼んでくる」



立ち上がって部屋を出ると、またエレベーターで下へと降りる。




──決断から言うと、羽歌が崩れ落ちたあの後、佐原くんと梓は仲直りした。というのも、佐原くんが負けを認めて。



喧嘩が終わってバタバタしてるあいだに、梓と佐原くんはずっと話し込んでいた。



私たちがそれぞれ倉庫やたまり場に帰ったあとも、ひたすら話し込んでいたらしく。



彼らのチームは、トップである自分が、今までの悪事を認めて、心響のように正しいことを貫くチームに改めると、本人が言っていたらしい。



梓はそれに協力するらしく、喧嘩が終わった翌日からは学校が終わると佐原くんの元へ行って、何かするわけでもなく一緒に過ごしてるらしい。



ちなみに、梅葉さんは、戻ってきたんだって。



浮気してるのは、嘘だったって。3人で話し合ったあと、結局復縁するわけでもなく、梓と付き合うわけでもなく、仲良くやってると、梓が教えてくれた。



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