【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
間抜けた顔の私に、ケラケラと和泉が笑う。いや、笑い事じゃないのに。
「いや、ひとりで暮らすならそれでもいいけど」
「………」
「お前がずっと俺の家に入り浸ってたせいで、静かだと落ち着かねぇんだよ」
「和泉って、私のこと大好きよね」
「調子乗ってんじゃねぇぞ」
一緒にいて欲しいんでしょ?なんて言ったら、また怒られそうだから。今日だけは、素直になってあげる。
「同棲、許してもらえるかしらね」
ぽつりとつぶやけば、和泉が私に視線を向けてきて。その瞳が期待を孕んでいることに、口角を上げる。
「嬉しそうね」
「はぁ?」
「ふふっ」
すこしだけ身を乗り出して、彼の肩に手を置く。それから、ゆっくりと。
「好き、よ。和泉」