【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
21.GUILTY BOYS
──1ヶ月後。
「羽歌ちゃん。
放課後、暇だったらどこか行かない……?」
夏休みが終わって少しの間、学校を休んでいた私。退院した翌日から来ているのだけれど、随分クラスメイトたちに心配された。
そして。
「ごめんね。今日は用事があって。
また今度でもいいかしら……?」
「うんっ!じゃあ、また今度ね!」
──ある程度距離をとっていたクラスメイトたちと、関わりを持つようになった。
家柄もあって、かなり遠慮されていたけど、今じゃ一般的に友だちと呼べるほどに仲は良いと思う。
「じゃあ、またね」
「またねー」
手を振って、カバンを手に学校を出る。家の迎えを呼んでもいいけど、今日は電車で帰ろう。
──そう思っていたら、門を出たところで「羽歌」と声をかけられて。
「え」
固まる私をよそに、こちらへ歩いてくる彼。
周りでは女の子たちが、きゃあきゃあと騒いでる。言ってたとおり、モテるのね。……じゃなくて。