【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
ああでも、羽歌の部屋にある物の置き場所とかかもな。
「ん?どしたー?」
だからこそ、軽い気持ちで電話に出て。
『和泉さん、今から会えませんか』
「……羽歌は」
『詳しいことは、そっち行って話すんで』
諭されて、小さくため息をつく。コンビニの灰皿にタバコを押し込め、病院から割と近いカフェを指定して。
「んで?俺に話?」
10分ほどで、俺らは待ち合わせ場所についていた。ちなみに手元にはコーヒーが置かれてる。
「羽歌の、ことですけど」
──ああ、もう関わんなとかそんな感じか。俺は迷惑な存在でしかないもんな。
一番近くにいるはずなのに俺の片思いで。でも、羽歌のことを誰よりも知っていて。
自分が彼氏だったら、誰だって彼女の事を自分以上に知ってる男がいるだなんて嫌だろう。
「羽歌のこと……頼みたいんです」