【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
「ったく……馬鹿。
ちゃんと休憩できるところ、近くにあるか探してくるから、ちょっと待ってろ」
「え、でも、」
「動くなよ?」
和泉は私の頭を軽く撫でると、足早に去っていく。
確かに、いま私が休んでるのはベンチなどではなく、ちょっとした段差のようなところで。
座れるのは座れるけれど、という感じだ。
「………」
なんだかんだ、ひとりになると寂しくて。どこか遊園地の賑やかな声を遠くに聞きつつ、しばらくぼんやりとしていたとき。
「大丈夫ですか?」
「、」
優しく声をかけられて、自然と俯いていた顔を上げると、私と同い年ぐらいの男の子がふたり。
「あ、えっと……大丈夫です」
すみません、と謝れば、彼らはにこやかに微笑んで、「ひとりですか?」と聞いてくる。
「いまは、ひとりですけど、」
「そうなんですか……
体調悪そうだし、どこかで休みますか?」