ある日、イケメンが降ってきた。



「あのさ…急に素直になるとかやめてくれる?」



どうしたのだろうか。顔を私から見えないようにして、口を押さえてる様子。



「き、気持ち悪い?」



吐き気がする、とか言われたらショックだよ。



すると日野くんは勢いよく振り向いた。



「ちげーよ!」



「え……なんで、顔……」



私をまっすぐ見つめる日野くんの顔はとても赤くて。




「っ、うっせぇ!赤くねーよ。お前の視力ヤバすぎだろ。」



「なっ!悪くないしっ!」



これでも両目Aだ。



って、そんなことはどうでもよくて。




「なんでそんな赤いの?」



丁度、私の家に着いた。

家の前で立ち止まり、日野くんの頬を触る。



「あつ……」



赤く染まった頬は熱かった。



「黙れ、クズ。」



「クズじゃないし。」



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