ある日、イケメンが降ってきた。
だけどやっぱ、胸は痛い。
ズキズキ胸が痛む。
幸せになって欲しいけど、まだ子どもの私にはそれを応援することは難しくて。
涙が溢れてくる。
嫌だ嫌だ嫌だ。
別れたくない。嫌われたくない。ずっと一緒にいたい。
大好き……日野くんが。
「…大丈夫?」
1人泣いていると爽やか王子の七瀬くんに話しかけられる。
「う、ん…」
それにしても、ここ人気のない空き教室なのになんで……
「先生に資料頼まれた帰り道なんだ。」
あぁ、そうか。この先は資料室だっけ。
「話くらいは聞けるけど、話せる?」
コクコク頷くと七瀬くんは私の頭を撫でた。