ある日、イケメンが降ってきた。
「ひ、のくん……」
おじさんは驚いて固まっている。
私を抱きしめてる日野くんはキッとおじさんを鋭く睨む。
「人の女に手ェ出してんじゃねぇよ。」
今までに聞いたことのないくらい低い声でそう言う日野くん。
「き、客だぞ!」
おじさんは怯えてるようだけど、強気に出る。
「客?そんなの知らねぇよ。店員に手出す奴なんて客とか認めてない。
そのまえに、コイツに手出すなんてぜってぇ許さねぇ。」
私が苦しくなりそうなほど、強く抱きしめてくる日野くん。
だけどそれ以上に嬉しかった。私のために怒ってくれるなんて。