雨木ちゃんにしては失意な恋

「草野…」

部屋に入ると草野はまた縁側に座って、えつこに背を向けている。

「お風呂」

「…ああ」

草野は笑っていた。

「どうしたの?」

「うん…決めたよ」

草野は口元だけ笑って、言った。
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