雨木ちゃんにしては失意な恋

「えつこ、愛してるよ」

その言葉をどれだけ待ちわびただろう。
えつこが草野に唯一望んだことだ。

たった15歳の少女は、幼い頃から愛に飢え、孤独に傷つき、暗闇の中をさまよい歩いた。

一瞬は消えかかった希望も、草野によって取り戻された。草野はえつこの最愛の人なのだ。

これ以上に満ち足りたことはない。

体の奥が熱く、燃えたぎるように、二人は絡み合った。奥に、草野の母や父がいるにも関わらず二人は激しく交わった。

その夜、えつこと草野は何度も身体を重ね、汗をかき、キスをした。
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