雨木ちゃんにしては失意な恋
加藤という女子がいじめのリーダーで、
彼女はえつこが可愛いことと、その上
真面目な性格ということが特に気に入らなかった。
加藤とえつこは小学校からの同級生だ。
腐れ縁とも言うべきか、クラスが離れたことは一度もなかった。
勉強もバドミントンの部活も、加藤はことごとく邪魔をしたが、えつこはそれでも真面目に続け、頑張った。
大会では必ず入賞したし、テストでは点数を落とすことなく、自分が目標としたラインまで成績を上げる秀才だった。
それが加藤は気に入らないのだ。
何としてもえつこを地の果てまで追いやって破滅させたい。加藤は、そこまで思うようになってしまった。
しかし、なぜそうまでして嫌っていたのかは未だにわからない。