雨木ちゃんにしては失意な恋

大勢の男は野生の狼なんてものではなく
本当にケダモノのようだった。

さっきの加藤の言葉に刺激を受けたのか
承諾もなしに、いきなりえつこの胸を触ったりして、そのたびにぎゃあきゃあと騒ぎだす。

えつこは、逃げようがなかった。

「まーまーここは景気づけに一杯!」

そう言われ、名前も知らない酒を、えつこはぐいぐい飲まされた。
すると意識はもうろうとして、頭がぐるぐると回り、立ち上がろうとすると倒れてしまう。

その後の記憶はなく、目が覚めたら朝だった。
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