雨木ちゃんにしては失意な恋

朝になり雨は上がったが、えつこの気持ちは晴れやかではなかった。
むしろ、今から雨が降り出したような、そんな気分だった。

訳がわからない。

生まれた時から決まってたみたいに、自分は今、不幸のどん底にいる。
帰る場所はない。
頼れる人間も、これからの未来も、
何もない。
< 41 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop