雨木ちゃんにしては失意な恋

えつこは返信を待たずに、漫画喫茶を出て、すぐにファミレスに入った。

こんな朝っぱらからファミレスに来る学生などいるはずもなく、えつこは店員にじろじろと見られたが気にしなかった。

どうせ死ぬのだ。

そう〝どうせ死ぬ〟と、考えただけで何もかもがどうでもよくなる。
その感覚は気が楽でいいな、と思った。
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