雨木ちゃんにしては失意な恋

ロープが締まり、首に食い込み、
圧迫される。

「うぐっ…」

てるてる坊主を作った日のことをえつこはふと思い出した。

首をキュッと締めて、頭でっかちになったてるてる坊主のように、自分もなっていそうな感じがする。

「…っ…ぁあっ」

草野はさっきの表情と何ら変わらず、
だんだん締める力を強めていく。

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