雨木ちゃんにしては失意な恋

そうして五分が経つのだが、一向にえつこの意識がなくなる様子はない。

「うぅぅっ…ぐっ…」

草野は焦った様子を見せ、更に更に力を強めてるのだが、それでもまだえつこの絶命にはほど遠い。

一旦諦めて、策を練り直さなくてはいけないと草野は考えた。

パッとロープから手を離すと、えつこの圧迫され、止まっていた血が一気に脳へ流れていく。

「っ…はーっ…かはっゴホッゴホッ」

顔はうっ血して真っ赤。えつこは床に倒れ、一生懸命息を吸った。
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