私の横に居る人

「麻帆ちゃん、大丈夫よ。。きっと新入生は、先輩にイジられるに決まってるんだから、つまらないって思う暇ないわよ。帰ってきたら、悠ちゃんに行けなくて残念だったね～って言ってるわよ。」

ニコニコしながら、響子先輩は部室へ入るように勧めてくれた。

「お～い、響子。俺の彼女に何の用？」

部室の中から、聞きなれた声が聞こえる。

「えっ、寛人の彼女はどっちかな？」

びっくりしたように私達の顔を交互に見る響子先輩。

「私です。」

麻帆が恥ずかしそうに返事する。

「彼女が居る事は知ってたんだけど、この人なかなか口を割らなくてね～。あなただったのね。今回の旅行は楽しくなりそうね。」

響子先輩は寛人先輩をチラリと見た。

「お前らのグループのテーマはなんだ？」

そこへ健先輩がやってきた。

「そうそう、まず入部受付と旅行の1年のテーマ決めなきゃね。健はいつもの奴？」