私の横に居る人

「今日はどこへ行くの？」

にんまり笑うお母さん。

やっぱり聞いてくると思った。

「映画に行ってランチかな。夕飯はうちで食べる事になったから、よろしくね。」

そう言うと、パッと嬉しそうな顔をするお母さん。

「何が良いかしらね～。斉藤さんは好き嫌いがなくて、何でもおいしいおいしいって食べてくれるから作り甲斐があるのよ。」

お母さんはとたんにそわそわしだした。

「まだ時間があるんだから、そんなんじゃ夕飯を準備する前に疲れちゃうよ。」

私は苦笑した。

おせっかいなんだけど、それがお母さんの良いとこだもんね。

昨晩着るものを決めたから、準備にはそんなに時間はかからない。

化粧をしてスタンバイＯＫ！

自分の部屋から外をのぞいた。

天気が良さそうで良かった。