トワイライト




がら、とミルクティー色の扉を引けば生徒の視線は一斉に集まった。



規則正しく制服を着、

規則正しく座る生徒達。


見ている分にはとても気持ちのいい


だが、あと数分後には自分もはいるのかと思うと気が遠くなりそうだ。





しかし、私が一歩教室へはいればがやがやと話し出す



そこはちゃんと学生のようだ。




少し、ほっとしたのは事実だが、
私のことをはなされていると思うと気になってしまうのも事実だ。

何を話しているのか、
聞き耳を立ててみたくもなる



「今日から転入する…

「華城藍、です」

にこり、と笑い一つあいた席に座る。



素早く

簡潔に。

名前だけ。


“よろしく”、なんて到底無理。



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