天池クンは残念すぎる


バッタン!と扉が全部閉まる音が背中越しに聞こえる。



仕方ない、天池と久我には先行ってもらおう...




くるり。後ろを振り返ると



私は一瞬、目を疑った。





「...⁉︎な、なんでアンタまで降りてんの⁉︎」




だって振り向いた先に


...天池がいたから。





「...あれ?なんでだろ...気づいたら降りてた」




ポカーン、と口が開いてる天池の後ろで



扉がもう完全に閉まった電車が動きだして




それをただ見つめていると




次第に、ホームからは電車が見えなくなった。





「...く、久我は?」




「もう今ので行っちゃった...な」


< 55 / 74 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop