天池クンは残念すぎる
バッタン!と扉が全部閉まる音が背中越しに聞こえる。
仕方ない、天池と久我には先行ってもらおう...
くるり。後ろを振り返ると
私は一瞬、目を疑った。
「...⁉︎な、なんでアンタまで降りてんの⁉︎」
だって振り向いた先に
...天池がいたから。
「...あれ?なんでだろ...気づいたら降りてた」
ポカーン、と口が開いてる天池の後ろで
扉がもう完全に閉まった電車が動きだして
それをただ見つめていると
次第に、ホームからは電車が見えなくなった。
「...く、久我は?」
「もう今ので行っちゃった...な」