春風ライアー





元々直人とはクラスが違ったから、その出来事から一切、直人のクラスには近寄らないようにしてた。



でも、噂は耳に入ってくるもので。




《澤田直人が天津理央を振って別の彼女を作った。》




正直、私は自惚れてた。


私のこと、大切で仕方なくて引きずると思い込んでた。



貴方をふった私が考えるのも最低な話だけど。





それから、貴方が彼女をとっかえひっかえするようになったことも、噂で聞きました。



噂を聞く度、私の心は後悔で擦り潰れそうでした。




でもこれが、直人の望む自由だったのかも知れないね。





もう私の名前なんか、思い出したくも無いだろうけど。



それでも言わせてください。




ごめんね。



謝っても許してもらえないことくらい、バカな私でも分かってるつもり。


だから、もう私のことなんか忘れて大切に思える一人の人を見つけてください。



そして幸せになってください。








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