わたがしとキス
...いやあいつ、冗談じゃないよな。
いつもよく言う台詞だけど目は真剣だった。
それくらい長年いれば俺だって分かるし。
てか、別にどうでもいい!
俺にはまじで関係ねーし、勝手にやってろよ
教室に戻り席につくと、
「れーん大丈夫?」
と前の席の美桜が振り向いてきた。
「あぁ、大丈夫」
「そっか!あ、HRで決まったこと教えてあげる」
そういうと美桜はメモを見せてくれた。
コイツとは1年の頃から勇人と唯一3人同じクラスで
実を言うと1年の後半3ヶ月くらい付き合っていた
俗に言う元カノ。
だけど美桜はサバサバした性格だし、今では唯一なんでも話せて
気を使わない女友達。
「美桜ちゃーん呼び出し!」
「あっはーい!...って、また呼び出されちゃった」
そう言ってハニカム美桜はかなりモテる。
俺はドアの前で顔を赤く染める後輩の所へ駆けつける
美桜の後姿をなんとなく見た。
へぇ、また告白か。
後輩も懲りないねぇ。
美桜は長いストレートヘアに整った顔立ちと
モデル体型といわれるスタイルで
普通にしていても一際目立つ。